ARC’TERYX AXIOS 50 (Copper)
アークテリクスのバックパック、アクシオス50を北アルプス縦走で使用してきました。
トップの写真は槍沢。槍沢ロッジ手前で小休止中にパチリ☆と。
ハイテクだけどシンプルで非常に使い勝手が良く、良いバックです。
前はグレゴリーを使っていましたが、また違った良さがあります。
上高地-槍ヶ岳-大キレット-北穂-穂高岳山荘-涸沢-上高地、夏の小屋泊縦走で使用しましたので、その使用感想も含めてレポート。
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今まではグレゴリー Zパック45(旧タイプ)を使っていました。
問題は無く、気に入ってはいましたが夏のテント泊の為にもう少し大きめのザックが欲しくなり、アークテリクスのザックはいつかは欲しいと思っていましたので、アクシオス50を背負ったところ、シンプルでタイトな背負い心地に一目ぼれ!数日後に迫った北アルプス登山直前に購入。
コロンとしていて太くて幅と奥行きのあるザックです。
大きなジッパーが2つ。収納力ある2気室に別れたトップリッド。
参考までに、とりあえずTシャツ入れてみました。
大きい方が3枚。小さい方が1枚のTシャツが収納出来る程度の大きさ。この位置にこれだけの収納があるのは便利です。
小さい方の収納にはカギをかけられるフックも付いています。
実は裏側に隠れ?収納があります。ちょっとした書類、メモを入れられるぐらいのマチの薄い収納。
メインの荷物室の口の部分。巾着の口は二重になっていて荷物の量に対応します。2つの調節があるので荷物が多くても少なくてもパッキングに安心感があります。
メインの荷室には再度からもアクセス可能。
斜めのジッパーは、行動途中に中身をスピーディーに出し入れ出来るので非常に良いです。
そうです!こういう所が嬉しいんですよ。ジッパーの開く大きさや向きなど、さり気ない細かいところまで考えられています。
さて、実際に使うことを考えると「あれ」が付くのか?「これ」を入れるとどうなるのか?が気になるところ。
自分は水分補給の水筒とデジカメをどうするか?どこに入れるか?が非常に大きな問題点。両サイドには大きなメッシュポケットがあります。ここにいつも使う水筒を入れてみます。ナルゲンボトルの500mlです。(小さいヤツです)
前のザックではサイドにドリンクホルダー取り付け、ザックを降ろさずに歩きながら取り出してすぐ水分補給出来る様にしているのですが、他メーカーのドリンクホルダーをウエストベルトにブラブラ後ずけすることなく、サイドのメッシュポケット活用でスッキリしました。メッシュポケットの口の部分のゴム?がしっかりしているので写真の状態で落ちそうな事はありません。。手を回してもすんなり手の届く位置のポケットなので、行動に支障がなくスムーズに使用出来ます。
ショルダーベルトにケースで取り付けていたコンパクトデジカメも、逆側のサイドメッシュポケットに入れて使います。
全てスッキリ収まって大満足です。
逆にショルダーベルトに小物ケースを取り付けるのは難しそうです。
大キレットなど岩場の難所で、やっぱりボトルを落としそうで不安な時は、押し込んで完全にメッシュの中に入れる事は可能。(実際にはここまでしなくても落ちませんでした)
さすがにナルゲンボトル 1リットルサイズはサイドのベルトで抑えないとちょっと落としそうですね。
メイン荷物室の中、背負って左側にハイドレーションパックを収納するスペースがあります。(プラティパスのパックを参考に入れてみました)で、左肩あたりからホースを出します。
収納箇所で忘れてはいけないのが、アークテリクスと言えば!?のカンガルーポケットとも言われている表面中央ジッパーの収納。大きさは、パタゴニアの旧タイプのR2 フリースが余裕で入る大きさ。
では、全体を再確認
底面は四角く、休憩でザックを降ろしたときに何かに軽く立てかけても、ザック自体が安定して立っていてくれ倒れにくいので結構便利です。パッキングが良ければ自立してます。本当に小さな事なのですがとても助かります。(その分、今時の底面が丸い流線型のザックに比べ、ちょっとずんぐりデザインでシャープな格好良さはありませんがw)
底面が四角くく、下部分に厚みがあるので岩場の難所ではザックが引っかかって危ないかな?と不安でしたが、そのような事はありませんでした。
背面パネルはクッションというよりは、弾力性のあるナイロンメッシュ。
太く硬いナイロンの荒い凹凸の網です。このメッシュが空気を通し、程よい弾力で体にフィットします。不思議な背負い心地です。実際に背中の蒸れで不快になることは無く自然な弾力で快適でした。
不思議なフィット感は背面のカーブによるところが大きいですね。横から見ると背骨の形?にカーブしています。昔のザックならスポンジクッションで体に合わせるところが、メッシュ生地の織りと凹凸形状で弾力をつくり形状で体にフィットさせる新感覚のザックです。
背面のゆるい体に沿うようなカーブが、ちょうどお尻の上の腰骨に沿って乗っかるような感じで不思議な心地よさがあります。
*槍穂縦走中にちょっと腰に沿いすぎて痛いかな?……と思うときが一瞬ありましたが、その後行動を続けましたが問題はありませんでした。 背面は堅めなので、もしかしたら人によっては硬くてダメと言う方もいるかもしれませんね。ご注意を。
自分としてはこの背面パネル、スポンジ系のやつよりシンプルで劣化しそうもなく、フィット感も良いので蒸れないし満足です。
購入を決めた大きな要因が軽量シンプルだけどしっかりした立体的なウエストベルト。
このウエストベルトも背面の作りと考え方は一緒でスポンジで体に合わせるというより、形状でフィット感と安定感をだし、通気性もしっかり確保。といた作り。軽量ザックはウエストベルトが軽量だからしかたないのだけれども、どうもペラペラで心許ない感じが不満なのですが、アクシオス50のウエストベルトはシンプルでタイトで、贅肉をそぎ落とした作りが非常に気に入り、物欲の爆弾に点火されてしましました。
「へぇ〜あ!こうくるのかぁ〜♪」と背中と腰回りのフィット感に新感覚の感動でした。(ちょっと大げさかな……w)
ショルダーベルトも薄めですが、しっかりした作り。
止め金具の位置は状況に合わせてフックで高さを変えられます。
小さめですがデイジーチェーンもついています。
最近のザックはフィッティングやパッキングの為の調節ストラップが多すぎて、紐がペラペラとザックに沢山下がっているあのゴチャゴチャしている状態は少々疑問だったのです。
実際に山で使うと、素速くに荷物の出し入れが出来。簡単に体にフィットさせられるザックがどれだけ楽な事か!! いくつものストラップでパッキングなどを微調整をするザックは、良いように感じますが、ザックの本質のバランスが悪いのを調整ストラップで誤魔化している感じがします。それにいっぱい止め金具や紐が多いと山では、休憩やパッキングの度にとてもストレスになります。
ザックに関しては「男は黙って一本締め」などという漢らしい信仰も一部にはありますが、ちょっとそれは漢らし過ぎるのでww……
ハイテクシンプル。クッションでは無く形状でザックとの一体化を高め、必要な所に十分な機能があり、最高の縫製と最高の軽量生地。最新ハイテクのくせにずんぐりとしたちょっと芋臭い形状w
ライトウエイトなザックとして非常に良いバランスのザックだと思います。
2泊3日の夏小屋泊縦走にはちょっと大きめかな?といった感じですが、容量一杯の小さいザックより余裕があり、安定していて良かったです。一泊夏テント泊には丁度良いかと。
先日、日帰り登山で荷物が少なく潰れ気味の状態で使用しましたが、問題無く良い感じでした。
北アルプス 槍穂縦走の直前に衝動買いし、いきなり実戦投入した アークテリス アクシオス50ですが、快適で楽しい山行の助けになってくれました。うん。10年は相棒としてオールマイティーに使いたいですね♪